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★ 英語の日「音読・TAGAKI」セミナー
    「~英語を声に出してみよう! 英語をたくさん書いてみよう! ~」
■日 時2019年5月11日(土)午後5時~8時
■会 場アルカディア市ヶ谷
■参加者90
■講 師浦島 久 先生(ジョイ・イングリッシュ・アカデミー 学院長)
松香 洋子 先生(mpi松香フォニックス 名誉会長)
浦島久先生 音読セミナー

joy_photo01.jpg ジョイには音読講座だけで100人の受講者がいます。音読ルームがあり、一人の先生が三人の生徒を見ます。本日は音読をグループで行う方法を紹介します。
 音読は、表現や文法を覚えるためではなく、「話せるようになる」ためです。これに気づいてから、クラスの実力が大きく伸びました。音読はアウトプットだから、そのまま喋れるようになれば凄いこと。昔から音読教材は大統領のスピーチなどが中心だったと思います。でも大統領になれる人は何人? 英語では自分について話すことが一番多いのですが、自分について載っている本など存在しません。だから次の候補として考えたのは、今の「日本」について。日本について語れるようになれば一石二鳥です。

まずはリスニングから

 リスニングの後、隣席の方と理解内容を共有していただきます。

Silent Reading

 続いて、音読よりも早く読めるSilent Readingで、内容の理解度を上げていただきます。そして、もう一度隣席の方と新たに分かったことを共有していただきます。
 最初に読み終わって手を挙げたのは・・・松香洋子先生! (会場からは笑いと拍手が)

テキストをもう一度丁寧に読む

 しっかりと意味を掴みます。意味の分かったものをひたすら音読することが向上につながります。

ここで初めて音読

 早く読んだ順に座るアクティビティ。居残り組にとっては厳しい教え方ですが、遅かった人は必死に取り組むので、最終的に逆転します。いかに自分の読むスピードが遅いかが分かると思います。読めるスピードが、聞けるスピード。発音できないものは、聞けないし理解できません。

シャドーイング

 ある学校でテキスト見ながらシャドーイングをやっていて驚いたことがあります。テキストは絶対に見てはいけません。シャドーイングは非常に難しいので、最初は分からないところは飛ばしてください。文末だけでも良いです。1個遅れで食らい付くためには、同時に発話するように頑張らないといけません。そして、大きな声で読みすぎないことも大事です。コンサートで隣の人の大声で、肝心の歌手の声が聞こえないのと一緒で、話し手の声が聞こえなくなるし、面白いことに大きな声でやるとスピードも出ません。シャドーイングは小さな声の方がやりやすい。もし、大きな声でシャドーイングが出来る人がいたらそれは凄いことです。

要約して自分の意見を言う

 このセミナーでは、起承転結までつける必要はなく、自分の英語で思ったことを言えば十分です。

 これら一連の流れを、パートナーを変えて繰り返していくことがベターです。ジョイでは10回でも20回でもやっています!

松香洋子先生 TAGAKI セミナー

matsuka_01.png 私と浦島さんの共通点は「初めから本当に通じる英語を追求してきたこと」。4技能の大切さが取り上げられるまで、浦島さんも私も40年待っていました。勉強の仕方が変わってきました。とりわけ書くことが注目され、自分の意見を表すことが問われています。

 一番大事なことは考えること。これまで英語の教育では、日本の事や世界の事を考えさせてきたか怪しいです。オランダの学校に通った時、テストペーパーが無く、白紙が配られたことに驚きました。だからこそ、白紙に書くということをやってみたいのです。まずはトピックについて考え、テキストを見ないで書き、そして会話で伝える。

 英語学習はボルダリングに似ています。登るのは自分だけ。長年心配してきましたが、日本の子供たちに足りないのはメンタル面で自己主張がなかなかできません。間違ってはいけない、これ言って良いのか? と迷う子が多い。他国ではそんなこと構っていません。メンタル面を向上させることも半分考慮してカリキュラムを作っています。良く目にするのが、様々な話題が発生した時に黙り込んでしまうこと。ごく普通な回答で良いので即応させると同時に、どんなトピックでも3行以上書くことを求めています。

 浦島先生いわく、音読は話すためということでしたが、TAGAKIも話すためにやります。書かせると話すことが上手くなりますし、「即断即決」と「肯定・否定」を求めることで自信もついてきます。そして、文章構成を教えながらもオリジナリティを養っていきます。自分の意見や冗談の一つも言えなければ、海外では誰も付き合ってくれませんので、多くの方が留学の半分を損しています。中国人が日本社会で受け入れられるために「はい、いいえ、まぁ」という返答方法を教えることがあるという笑い話を聞きましたが、日本は逆を教えなければ世界で通用しません。4技能で英語力が上がってもメンタルが強くならないと世界で通用しません。何が一番生徒を伸ばすかは、立ち向かう心。自力で取り組んでいけば必ず伸びていきます。友達がいっぱい増えて、楽しいということを実感させて、自分から喋らせることに繋げないといけません。

 世界の人々が同じように考える題材を用いることが大事。はじめは身の回りのことや日本中心の題材ですが、徐々に世界の話題に変えていきます。入試でも廃止の動きがありますが、和文英訳、穴埋め、語句の並び替え、文法的書き換えなどは教材に扱わないことを決めています。

 TAGAKIの手順は・・・即断即決で文章を考え、発話し、書き、誰かに見てもらう。そしてもう一度書き、発話してみる。たくさん書くことがTAGAKIと思われがちですが、話すことも同じように求めています。「きっちり書いて」、間違っても良いから「ゆるゆる喋る」。書いたことは記憶に残り、言葉に出てくるので、まずはキッチリ書かせたい。ただその先が大事で、喋るのは「ゆるゆる」で良いのです。間違っても良いからどんどん話してほしい。いい加減な英語ではダメ、伸びないと怒ることもある。ちゃんと書けないと、ストリートイングリッシュになってしまうのです。これまでの教育はインプットが多すぎました。これからはインプットしたら、すぐにアウトプットです。

TAGAKI に取り組む高校生が紹介ました

  • トピックを読んで、仲間と話す際に「なんだっけ」のようなことが多く、まだ十分に即応出来ていないかもしれませんが、徐々に意見で詰まりにくくなってきたことを感じます。
  • トピックについて考えたり、調べるようになると、不思議とそのことについて英語で話したくなり、友達とのコミュニケーションも増えてきました。
  • パンチライン(話のオチ)を自分で考える必要があり、実践的に冗談を言えるようになってきました。
浦島先生・松香先生 トークセッション

「音読」の予習はどれくらい必要か?

浦島 :
session_01.png予習は人それぞれ。英語は教えるのではない。英語は自発的にやるもの。先生はアドバイスのためにいる。
松香 :
TAGAKIではもっぱら自宅で予習させる。クラスでないと出来ないアウトプットを中心に教室で行う。今の中学校や高校の先生は勉強し過ぎだし、プリントも作りすぎ。それをやるくらいならどんどん読ませた方が良い。

英語のトピックはどのように選ぶべきか?

浦島 :
伝統文化ではなく、今のニッポンを選びたい。大学のリーダーのテキストが一番良い。Today’s Japanのようなものが沢山ある。でも長さが一番大事。何度も読めるものが一番良い。なるべく一番短いものを選んだり、カットしたりするのが良いのではないか。
松香 :
書くためにはトレーニングが必要。徐々に難度を上げていきたい。

小学生にもこのような音読指導は可能か?

浦島 :
正直難しい。ただ、英検3級の力を持つ子、文字を読める子なら勧めたい。英文の内容に興味があるかが大切。黒人の参政権について興味がある子は伸びた。
松香 :
TAGAKIのプログラムを小学生が全て出来たら、世界水準に追いつける。

昔より音声や映像教材も簡単に手に入るが、英語力が向上していないといわれているのはなぜか?

浦島 :
何をもって英語が出来るかということだと思う。海外に出る若者も多いし、簡単なコミュニケーションなども身近に溢れているので、そういった面では格段に英語力が伸びていると思う。確かにネイティブスピーカーでも分からないような難しい文章を読む力は下がっている可能性はあるが、発音も良くなっているし、小学校や中学校でもコミュニケーションを取るようになっているし、全体的には英語は出来るようになっていると思う。

昔と比べて英語の基礎力はあがっているか?

浦島 :
音読のクラスだけ見ても、初級からスタートする子の割合が多かったが、中間のボリュームが一番多くなっている。

軌道に乗る子と乗らない子の差は何か?

松香 :
凝り固まっている方は伸びにくい。幅広いトピックに興味を持ち、対応できる子が一番伸びる。面白がって英語を勉強するほうが上達は早い。

多読についてはどう思いますか?

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松香 :
多読も良い。自分が好んで本を選んだのなら良い。そういった教育は今まで行われてこなかった。自分で進んで挑戦することが良い。先生が頑張りすぎ。無理やり先生が与えるのを止めてみても良い。



撮影:浦島久先生、安河内哲也先生


事 務 局 よ り

 お二人の出会いは27年前。札幌で松香先生の講演に感動した浦島先生が帯広ジョイ・イングリッシュ・アカデミーのセミナーに招いたところから始まったそうです。
 教材の選び方から、現在の英語教育にまで話が広がり、参加者から寄せられた質問に一つ一つ丁寧に答えてくださいました。音読とTAGAKIの第一人者によるトークに引き込まれ、「是非自分も明日からやってみたい」「クラスに取り入れてみたい」といった声も多く聞こえてきました。「日本の英語教育をもっともっと良くしたい」という情熱のもと、東京から、帯広から、学習方法や英語情報を発信し続けるお二人の益々のご活躍をお祈りいたします。
 最後になりましたが、全外協「英語の日」特別セミナーにご参加いただいた皆様、ご後援ご協賛をいただいた日本英語検定協会様、the Japan Times ALPHA様、三修社様、講師としてご登壇くださった浦島久先生、松香洋子先生に心より御礼を申し上げます。



当セミナーで使用した教材
音読JAPAN 英語でいまのニッポンを語ろう!

音読JAPAN 英語でいまのニッポンを語ろう!



● 浦島 久 著
● IBCパブリッシング
● 2018年3月18日 発売
● 税込 1,728円
amazonで取扱中

TAGAKI® 10 (多書き)

TAGAKI® 10 (多書き)


● 松香洋子 著、mpi 松香フォニックス 編集
● mpi 松香フォニックス
● 2018年10月11日 発売
● 税込 972円
●参考情報: オンライン講座 ドコモgacco「TAGAKI®講座」が2019年5月21日から無料開講!

英語、書けますか -TAGAKI ®(多書き)のすすめ

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● 松香洋子 著、mpi 松香フォニックス 編集
● mpi 松香フォニックス
● 2018年3月18日 発売
● 税込 1,728円
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